TAKUMI SEN 9は管理人イチオシシューズです。
・薄底シューズを彷彿する軽さとダイレクト感!
・衝撃吸収性もあるので、管理人おススメの一足!
ハーフマラソンまでがベストと言われていましたが、体重が軽めでピッチ系ランナーであれば、フルマラソンでも使えるシューズです。
記憶に新しいのは、國學院大學の平林清澄選手が大阪マラソンでタクミセン9を着用し優勝したことです。
最近では「第36回 出雲全日本大学選抜駅伝」アンカーで区間賞の快走も記憶に新しいです。
いずれもTAKUMI SEN 9(10)を着用されています。
購入前検討記では、最新作のタクミセン10についての比較を書いていますので、良ければ見てください。
昔の薄底シューズと比較して、圧倒的に進化を感じました!
本記事では、スペックや実走した感想や所有中のアディオスプロ3やボストン12と比較しながら深掘りしていきます。
ADIDAS ADIZERO TAKUMI SEN 9(10)の第一印象
アッパーの素材がアディオスプロ3と同じLIGHTWEIGHT STRETCH MONOMESHが採用されております。
通気性が高いので、速乾性に優れていること、フィット感も問題が無いので個人的には気に入っております。
薄底でもなければ、厚底でもないので中底と表現すべきシューズです。
ライバルとしては、アシックスのマジックスピード3あたりやNEWBALANCEだとFUELCELL SUPERCOMP PACERあたりだと思います。
ナイキのストリークフライも候補に入れるべきなのですが、最近ナイキのシューズは触手が伸びませんので着用しておりません…
ミッドソールのEVA素材であるLightStrikeProからの反発とエナジーロッドからの推進力も感じられますし、何より軽いので平日の短めのポイント練習で重宝しています。
個人的には、アディオスプロ3、他社製品としてマジックスピード3と比較します。
各シューズとのスペックを比較(アディオスプロ3、アシックスマジックスピード3)
比較表を作成しました。
TAKUMI SEN 9 | ADIOSPRO 3 | MAGICSPEED 3 | |
定価 | ¥20,900 | ¥26,400 | ¥16,500 |
重量 | 180g(27.0cm)実測163g(25.0cm) | 215g(27.0cm)実測191g(25.0cm) | 重量: 220g(27.0cm) 実測:198g(25.5) |
厚さ | かかと部分33mm、前足部27mm | かかと部分39.5mm、前足部33mm | かかと部分31mm、前足部24mm |
ドロップ | 6mm | 6.5mm | ドロップ: 7mm |
ミッドソールの素材 | (グラスファイバー) | LightStrikePro+EnergyRodLightStrikePro+EnergyRod (カーボン製) | FF BLAST PLUS+Carbon Plate |
シューズの適正 (個人主観) | ※フルマラソン対応 | レース用レース用 ※フルマラソン対応 | レース用寄りのオールラウンド |
比較表に入れませんでしたが、ADIZERO SL(初代)も厚さに関しては似たシューズです。
JOG用シューズとして、ADIZERO SLを愛用していましたが、安定感があるのと反発のレスポンスが扱いやすいので、レギュラーローテーションに入れている一足です。(現在はSL2を愛用中)
TAKUMI SEN9は軽さが際立っています!所有しているシューズの中で実測163グラムは最軽量です!
TAKUMI SEN 9の購入目的は、平日は短めの距離でスピード強化を目的でしたが、決戦用としてストックしています。
ハーフマラソンの決戦用として使用したいと思っています。
前にも紹介しましたが、新谷仁美選手が2023年のクイーンズ駅伝で使用したシューズはTAKUMI SEN 9でした。
そういえば、新谷仁美選手のTwitter(X)アカウントが削除されているようです。
大好きな選手なので、いつかまた復活して欲しいです。
第100回箱根駅伝でも多くの選手が、タクミセン9(TAKUMI SEN10含む)を使用していました。
アディゼロ タクミセン 9のサイズ感について
ADIOS PRO3、PRIME X2 STRUNGも25.0cmです。
ADIZERO SLだと25.0cmだと少し小さかったので、SL2では25.5cmにしましたがぴったりでした。
アディゼロ タクミセン 9のミッドソールについて
ミッドソールに採用されているLightStrikeProは、お気に入りのミッドソールです。
フォアフット推奨シューズです。
私の場合は、ピッチとストライドのバランスを大切にしていますが、踏み込んだ時に沈みこませ過ぎない、接地時間を短くする走り方なので、LightStrike系が相性が良いです。
超ゆっくりめのLSD時は、ニューバランスのFUELCELLやFRESHFOAMのような沈み込むシューズが好きなのですが、ADIZEROシリーズは接地時間を短めにする走りに向いており、JOGよりスピードを上げた練習をする際にはAdidasのシューズを選ぶことが多いです。
ADIDASだけで7足目なので、そろそろクローゼットを整理しないと妻から雷が落ちそうです…
軽くて反発力と推進力も強いので、短めの距離でポイント練習する際にも重宝してます。
衝撃吸収性もLightStrikeProの中でもADIOSPRO3同様柔らかめにしているのか想像以上にクッション性を感じることができます。
ADIDAS ADIZERO TAKUMI SEN 9 のアッパーについて
アディオスプロ3と同じLIGHTWEIGHT STRETCH MONOMESHが採用されております。
快適性が高く、個人的にはフィット感も気に入っています。
他社だと、Newbalance社のFUELCELL SUPERCOMP ELITE V4のファントムニットと似た印象です。
ADIDAS ADIZERO TAKUMI SEN 9の踵のホールド感について
特に違和感はありません。
私はフォアフット着地なのですが、サイズが大きいと踵周りが浮くことがありますが、タクミセン 9に関しては、違和感はありません。
ここからは実走して感じたことを書きます。
まだ少ししか走っていないので、今後評価点に関しては変更するかもしれません。
各項目10点満点評価です
①衝撃吸収性※今回より衝撃吸収性と安定性は分けます
7.5点
厚底シューズとの比較なので、評価点が低めなのは仕方ないかと…
個人的には同等商品でマジックスピード3が比較対象としますが、タクミセン9の方が柔らかめで衝撃吸収性は優れています。
個人的には中底で衝撃吸収性を求めるのであれば、NEWBALANCE FUELCELL SUPERCOMP PACER V2を選ぶべきです。
15年前の薄底のシューズの衝撃吸収性を現代基準で評価すると、ほぼ0点に近い0.5点程度なので、どれだけ進化しているかご理解いただけるはずです。
薄底のようなダイレクト感を感じるのに、しっかりと衝撃吸収してくれている事を実感できます。
昔の薄底シューズの印象は、衝撃吸収性度外視で軽量化だけに注力してましたからね…
最新のシューズの凄さを感じます。
中底シューズの中で衝撃吸収性を選ぶならばタクミセン9は、とても良いので補足させていただきます。
②安定性
8.5点
薄めなので、安定感はとても良いです
少し硬めのマジックスピード3の方に軍配が上がりますが、ほとんど同等かと感じました。
衝撃吸収性ではマジックスピード3の方が劣るので、①+②ではタクミセン9の方が個人的に上です。
SUPERCOMP PACER V2と比較してしまうと、安定性もSUPERCOMP PACER V2に軍配が上がります。
反発性と推進力と軽量性を突き詰めると、タクミセン9は素晴らしいシューズだと感じます。
②反発性・推進力
8点+2点(軽量分加点)
反発性に特化した印象です。
厚底シューズは推進力に特化しておりますが、タクミセン9の場合はLightStrikeProから得る反発を活かして走るのが良いです。
他社と比較して硬めで高反発なので、個人的にはお気に入りです。
シューズの軽さも武器なので、特に筋肉量が少なめのピッチ型の方が向いているように感じます。
私の持論ですが、ヴェイパーフライのようなシューズの場合は、ミッドソールを潰し、カーボンプレートをしならせることで推進力を得るような走りをすることでストライドが大幅に伸びます。
アディオスプロやタクミセン10のようなシューズの場合は、ミッドソールをそこまで潰さずにプレートに頼り過ぎずにミッドソール本来の反発を活かす走りができる方に向いています。
エナジーロッドの素材がグラスファイバーなので、アディオスプロと比較すると屈曲性が軟らかめです。
アディオスプロ3>>>>>>タクミセン9>>>>ボストン12という印象です。
ボストン12は柔らかめ、中間がタクミセン、アディオスプロはガチガチに硬いです。
個人的にはマジックスピード3よりタクミセン9の方がプレートのしなり方が扱いやすく気に入りました。
マジックスピード3だと硬いを感じる方には、TAKUMISEN 9(10)がおススメです。
FUELCELL SUPERCOMP PACER V2は軽量性という点ではタクミセン9と比較すると劣ります。
軽量性とトータルバランスが優れている点ではタクミセン9または10の方に優位性があります。
③耐久性(寿命)
9.5点
ADIZEROシリーズの共通点として、耐久性が高いところです。
コンチネンタル ラバーは耐久性が高く、ミッドソール素材もへたりにくいので反発性能が落ちにくい印象です。
ナイキとの比較しても、性能低下しにくいのでアウトソールがすり減った程度なら、補修材を塗ることで長く使うことができます。
その点からもアディダスのシューズの利用頻度が上がっています。
過去に所有していたアディオスプロ2を500km使い倒しました。
それを踏まえて、タクミセン 9の寿命を想定します。
・レース用としての寿命:200km
・練習用としての寿命:+300km
合計:500km程度
④グリップ
8点
ドライのアスファルト舗装では何も問題はありません。
アディオスプロ3やPrime X 2 Strungに近い感じです。
私の着地は、前足部の外側がメインなので特にそう感じます。
ウェット性能もアスファルトなら問題を感じませんが、石畳みたいな路面だとアディオスプロと同様に滑りを感じます。
雨の日に安心して走るなら、ADIZERO SLや、Boston12の方が優れています。
アシックスのメタスピードスカイがウェットでも良かったので、マジックスピード3にウェット性能では軍配が上がります。
総合点
42.5点/50点満点
点数にすると意外と高くありませんが、厚底シューズとの比較となります。
厚底シューズと比較して、衝撃吸収性に劣る点が減点材料となってしまいました。
しかし、軽量であることも踏まえると点数以上に好感触なシューズです。
短めの距離でポイント練習をするなら、タクミセン9を愛用しようと決めました。
マジックスピード3も似たような味付けですが、着地時に硬すぎて接地時間を短くするのに必死になってしまう点が気に入りませんでした。
タクミセン9の方がマジックスピード3より柔らかめなので、ちょうど良い接地時間で走ることができるので私にはピッタリです。
駅伝のようなレースの場合は厚底より、軽量なタクミセン9の方が良いはずです。
アディダスのシューズは、ナイキと比較するとピッチ型ランナー向けだと感じているので、私には程よいです。
耐久性やコスパを考えると、買いだと感じます。
平林清澄選手がアディダス アディゼロ タクミセン 9着用で大阪マラソン2024優勝!
2024年2月25日に開催された「大阪マラソン2024」にて開催されました。
優勝した 國學院大學3年生 平林清澄(きよと)選手 TAKUMISEN 9を着用されていました!
優勝タイム:2時間06分18秒は、学生マラソン日本記録と初マラソン日本記録を更新する快挙です!
地上波で見てましたが、平林選手は箱根駅伝と同様に軽快なピッチで走ってました。
自分自身の特性(ピッチ系であることを)を理解した上で推進力よりも反発力が優れたシューズをチョイスした戦略も素晴らしいです。
周りに振り回されずにTAKUMI SEN9が素晴らしいポテンシャルがあるシューズであることを証明してくれて心から嬉しいです。
ピッチ系ランナーであれば、タクミセン9がフルマラソンでも通用するという事を証明してくれたことがとても嬉しかったです。
アディダス アディゼロ タクミセン 9実走レビューのまとめ
シューズによって着地音が変わってきます。
例えば、メタスピードスカイやアルファフライネクストだと着地時にバチンという音が鳴ります。
ボストン12やFUELCELL PROPEL V4だと多少の音鳴りがします。
推進力が高いシューズ程、着地時に音鳴りがする傾向が強いです。
タクミセン 9の場合、ほとんど着地音がしません。
アディオスプロやSLでも割と静かです。
他社ではマジックスピード3も比較的静かです。
それらを踏まえても、接地時間を短くして足の回転を速める特性のシューズだと感じました。
サブフォー以上のランナーであれば、一足は持って欲しいシューズです。
2024年3月3日に開催される「東京マラソン2024」では、新谷仁美選手(積水化学・TWOLAPS)が出場されます。
TAKUMI SENにするのか、ADIOSPRO EVO1をチョイスするのか今から気になっています。
そして、日本記録更新も期待が掛かりますね!
2024年1月28日開催:ペースメーカーを務められた大阪国際女子マラソンでは、オレンジのTAKUMISEN 9を着用が確認できました。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。