前置き
ONのシューズは管理人は初めて着用しました。
理由は、リサーチの段階で過去モデルCloudboom Echo 3の耐久性(寿命は)フルマラソン4回分(170km)と言われています。
性能が良くても、耐久性は低い場合は市民ランナー向けとはいえません。
ADIOSPRO EVO1や初期のヴェイパーフライはフルマラソン1回分とのことなので、さらに耐久性が低いシューズもありますが…
使いこなせるようになった頃に買い替えの必要が出てくるので、敢えて避けてきました。
今回は喰わず嫌いもとい履かず嫌い解消も兼ねて、使用感を確かめてみたくなったので、レビュー記事を書いていきます。
CLOUDBOOM STRIKEのポイント
・重量は215g(27.0cm)と昨今のエリートモデルの中では少し重め
・踵の厚さ39.5m 前足部 35.5mm 低ドロップとなっている(ドロップ4mm)
・Helion HF をミッドソール全体で採用、カーボンプレート内臓。
・定価36,300円は、強気な価格設定
ライバルとして挙げられるのは以下のシューズです。
似たような性能のシューズで纏めてみました。
比較表
本家サイトなどを参考に比較したスペックシートを作成してみました。
CLOUDBOOM STRIKE | ADIDAS ADIOSPRO4 | メタスピードエッジパリ | アルファフライ3 | |
---|---|---|---|---|
定価 | 36,300円 | 28,600円 | 27,500円 | 39,655円 |
重量 | 215g(27.0cm) | 200g(27.0cm) 本家商品ページより) | 185g(27.5cm)実測160g(25.0cm) | 218g(28.5cm) |
厚さ | かかと部分39.5mm、前足部35.5mm | かかと部分39mm、前足部33mm | かかと部分39.5mm、前足部34.5mm | かかと部分40mm、前足部32mm |
ドロップ | 4mm | 6mm | ドロップ: 5mm | 8mm |
ミッドソール素材 | Helion HF Hyper +カーボンプレート | LIGHTSTRIKE PRO /ENERGYRODS 2.0 (カーボン製) | FF TURBO PLUS / カーボンプレート | ZoomX カーボンプレート |
比較結果①:重量からCLOUDBOOM STRIKEを評価
重量面では、比較対象内ではアルファフライ3に次いで重いという結果となりました。
カタログスペック上の話なので、実物だとアルファフライ3と同等または重そうです。
手に取った感じでもメタスピードやアディオスプロ4と比較すると重く感じます。
NewBalance FUELCELL SUPERCOMP ELITE V4と同等という印象です。
重量で重視するなら、METASPEED SKY PARISが比較対象内では最軽量です。
メタスピードパリ>>アディオスプロ4>>クラウドブームストライク=アルファフライ3
比較結果②:厚さからCLOUDBOOM STRIKEを比較
CLOUD BOOM STRIKEの厚さは39.5mmドロップが4mmとなっています。
個人的には、低ドロップシューズは好きです。
CLOUDBOOM STRIKEに関しても前足部に厚みがあり、ロッカー構造により前に転がりやすい印象がありました。
CLOUDBOOM STRIKEのサイズ感について
25.5cmでジャストフィットでした。
CLOUD BOOM STRIKEのミッドソールについて
構成はHelion HF Hyper +カーボンプレートとなっております。
ここからは各部分をピックアップして比較します。
CLOUD BOOM STRIKEの大きな特徴として、インソールにもHelion HF Hyperが採用された3mm厚の脱着可能インソールを採用しています。
ミッドソールの厚さは40mm以内に定義されていますが、インソールに関する規定はないので上手に抜け穴を付いていると感じました。
Helion HF Hyper
反発性はアルファフライやメタスピードスカイパリを上回っているくらいです。
しかし、かなりの筋力を必要とするシューズであると感じました。
その理由は固いからです。
ONのシューズを履かなかった理由の中に硬さという点が気になっていましたが、かなり固い部類です。
履きこなすには、サブスリー以上の走力は最低限必要だと感じました。
Carbon Plate
カーボンも他社と比較してかなり固めのプレートが採用されています。
個人的にはPUMAのFAST-R NITRO ELITE2やメタスピード系と同じくらいの硬さです。
強く踏まないと推進力を活かすことができません。
METASPEEDの場合はミッドソールが柔らかめで比較的扱いやすいのですが、完全にじゃじゃ馬なライド感でした。
フィット感について
onのシューズは足型を欧州人に合わせてあるのだと思います。
細くて、やや長く感じます。
日本人には合わせていない印象です。
25.5cmにしたのですが、つま先部はやや余裕があるような感じです。
かといって、サイズを落とすと今度は土踏まずが窮屈に感じます。
私が偏平足だからということもありますが、フィット感は個人的にはいまいちでした。
①衝撃吸収性
5.5点
過去のモデルを知りませんが他社モデルと比較してかなりミッドソールが固いと感じました。
柔らかいシューズが苦手な人もいますが、この硬さはHOKA以上だと感じました。
管理人は柔らかいシューズが好みだからかもしれませんが、クラウドブームストライクは私には硬すぎという印象です。
②安定性
8点
安定性は比較的良いと評価しました。
ただし、硬めなのでレース後半でブレた着地になってきたころに不安定さが出てきそうです。
アウトソールの幅がそこまで広くないので、他社と比較するとやや安定感は劣る評価です。
③反発性・推進力
9.5点
ほぼ最高点に近い反発性と推進力です。
硬めのミッドソール+カーボンプレートの組み合わせは、パワー系のストライドランナーにとっては強い武器となるでしょう。
しかし、かなりの走力(筋力)が必要だと感じました。
少なくても管理人に使いこなせる走力ではないと感じました。
ふくらはぎや太ももへのダメージがかなり感じました。
④耐久性・寿命
3点(暫定)
Cloudboom Echo 3と同等の170kmと想定して書いています。
せめて300kmは使いたいところです。
ミッドソールの性能低下が早いのはやむ無しでしょう…
エリートモデルで速さを追求すると、耐久性が犠牲になるのは仕方ないのかもしれません…
それでも定価を考えると高額なシューズなので厳しい評価とせざるを得ません。
⑤グリップ
9点
使用してみた感じでは特に不満はありません。
天候関係なくきちんとグリップしてくれるシューズという印象です。
総合点37.5点/50点満点
耐久性の低さと衝撃吸収性で評価が低くなりました。
性能がどんなに良くても、市民ランナーとしてはそこまで大金を払える人は少ないです。
個人的には1万円安いメタスピードかアディオスプロ4を買います。
グングンとスピードが出るシューズなので、お金に余裕があって性能重視という方には良いですが、フルマラソンで使うにはかなりの筋力が必要なシューズです。
少なくても管理人の走力では10kmくらいしか使いこなせません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
CLOUD BOOM STRIKEのレビュー記事を書いてみました。
・重量は215g(27.0cm)と昨今のエリートモデルの中では少し重め
・踵の厚さ39.5m 前足部 35.5mm 低ドロップとなっている(ドロップ4mm)
・Helion HF をミッドソール全体で採用、カーボンプレート内臓。
・定価36,300円は、強気な価格設定
管理人とは相性が合わないシューズでした。
実業団チームSUBARUを契約したり、学生ランナーでも駒澤大学の佐藤圭太選手と契約していたりとシェアは拡大傾向ですが、私との相性は合いませんでした。
性能に特化して耐久性と価格は度外視という印象です。
さらにエリートに特化したモデルという印象で、誰でも履けば速くなれるシンデレラシューズではなく、かなり走力が高めのランナーさんしか使いこなせないでしょう。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。